年末恒例のベートーヴェン交響曲全曲演奏会、今回は「炎のコバケン」こと、小林研一郎氏が振りました。前回はロリン・マゼール氏が振ったので、コバケン氏は一回休みとなりましたが、その前年の演奏が、とても素晴らしいとの評判でした。残念ながらこの時は聴きに行かなかったので、その再現がなるかと、期待は大いに膨らみました。
今回の演奏会、座席はこちら。↓3階の右側です。

まず第1番、比較的ゆっくりのテンポで始まり、今回は少しおとなしいかと思いましたが、徐々に盛り上がり、第2番の終楽章ではエネルギー全開となり、このエネルギーは最後まで途切れることはありませんでした。
前年のマゼール氏の演奏が、比較的テンポの溜めが少なかったことに比べて、今回のコバケン氏はテンポの溜めに関してはちょっと過剰ではないかと思えるところもありました。とは言え、続く3番、短いトークを挟んでの4番と、緊張感は途切れることはありませんでした。
4番に続いて行われたティンパニに関するトークもまた、興味深いものでした。
さて5番。これまた圧倒的な演奏でしたが、ちょっとだけ苦言。この曲ばかりではありませんが、1楽章の呈示部、この後の曲も、今回は繰り返しがありませんでした(第九には元々繰り返しの指示はありませんが)。長丁場ゆえ、致し方ない事かも知れませんが、少なくとも1番、5番、8番くらいは呈示部を繰り返して欲しいと思います。岩城氏が振っていたときは繰り返していたと思いますので、コバケン氏に出来ないわけは無かろうと思います。いい演奏なだけに勿体ない事だと思いました。
6番はちょっと退屈しそうな曲ですが、終楽章で、次々に溢れて来る、大河のような旋律の流れは圧巻でした。
そして7番でも、エネルギーの爆発が見られました。特に終楽章のコーダ、ホルンの吹きそこないも何のその、圧倒的な迫力で締めくくりました。
9曲の中で個人的に最も好きな8番、ユーモラスな雰囲気があり、ちょっとお茶目なベートーヴェンの一面が感じられる曲ですが、7番とはまたひと味違う力強さがある曲だと思っています。今回の演奏も、例えば1楽章の再現部に入るところとか、終楽章で、うねるような底力を感じました。
最後の第九。まぁ圧倒的な演奏と言う以外、言葉がありません。先述したテンポの溜めが目立ちましたが、それ故に迫力がありました。ただ、テノールのソロの最後のところが、合唱に飲み込まれてしまった事を考えると、合唱の人数がちょっと多すぎるかも知れません。
名演奏の余韻に浸りながら、2012年の元日を迎えることが出来ました。良い年であります様に・・・。

素晴らしい演奏に拍手を、そして2012年が良い年になりますよう祈りをこめて、クリックをよろしくお願い致します。.
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