湯治の大工(12月22日)
日頃の疲れを癒すため、大工さんもたまにはのんびり温泉にでもつかって、「おお、風呂〜いいんで〜」・・・・・・・・・
しょうもないダジャレで申し訳ありません。真面目に読んだ方、ごめんなさい。そもそもタイトルが誤変換でした。本当は「冬至の第九」と打ち込んだのですが、こんな変換になってしまったので、つい出来心で書いてしまいました。
すでにここでも書きましたが、「4ヶ月続けて読響」シリーズの第1弾が、冬至にあたるこの日の、オスモ・ヴァンスカ指揮による第九です。会場はサントリーホールで、今回もP席。対向配置のコントラバスが目の前右、目の前左はホルンのベルが並んでこっち向いていました。
指揮者については予備知識がなかったのですが、楽器の配置を見て、もしや良い演奏が聴けるのではと期待が膨らみました。
やや早めのテンポで始まった第1楽章、朦朧とした気分のトレモロから盛り上がり、第1主題の直前で一瞬ポーズをおく指揮者が多いのですが、ヴァンスカ氏はそのまま、イン・テンポで第1主題に突入しました。楽譜の指示通りだと思いますが、ちょっと意表を突かれた感じ(ある意味新鮮)がしました。リズムに溜がない、とでも言うのでしょうか、この傾向は最後まで続きました。余計な小細工をしないで終楽章まで突っ走った、そんな印象で好感のもてる演奏でした。
また、全て確認したわけではありませんが、特に金管パートはオリジナルのままだったような気がしました。特に顕著なのが第2楽章。フルトヴェングラーなどの音源では、ホルンが高らかに歌うところですが、この日の演奏ではそれほどホルンは目立っていないような印象を受けました。また終楽章冒頭でも、金管があまり目立たないように思えたのは気のせいだったでしょうか。
第九と言う曲、有名なだけあって、良くも悪くも色々な手垢にまみれてきたようです。この日の演奏はその手垢を一旦そぎ落として、真っ向から曲に立ち向かっていると言えるでしょう。やや強引に力技で押しているとの感がなきにしもあらずですが、もともと祝祭気分に溢れた曲ですから、その強引さも快く感じました。オケも合唱も、指揮者の意図によく応えていたと思います。
冬至の夜、新年と来るべき春に向けて、いいエネルギーをもらった、そんな演奏だったように思います。
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